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「Château des Trois Tours Bordeaux Blanc 2024」
シャトー ド トロワ ツール ボルドー ブラン 2024
(ソービニオン ブラン 50%, セミヨン 50%) 白・辛
色合いは鮮やかな白と淡い黄色。香りは花の香りに、ジャスミン、フルーツ、
柑橘類の繊細なアロマが広がります。口に含むと、柔らかな味わいが広がり、
オレンジやパイナップルのフルーティーな風味が、力強く、心地よいフレッシュさ
とともに広がります。
静かにグラスを傾ける夜に、こういうボルドー・ブランがあると、少しだけ時間の流れが緩やかになるんです。
ボルドーと聞くと、多くの方はまず赤を思い浮かべるでしょう。けれど、長く現地の造り手たちと付き合ってきた身から言わせてもらうと、白にこそ“素顔のボルドー”が出る瞬間がある。飾らず、しかし確かな技術と土地の記憶を宿した一本です。
このシャトーは、いわゆるグラン・ヴァンを狙うタイプではありません。むしろ日常に寄り添うワインを、誠実に積み重ねてきた造り手。だからこそ、2024年のようなヴィンテージでは、その真価が際立ちます。温暖で成熟の進んだ年ながら、酸の芯をしっかりと残し、果実の密度とフレッシュさのバランスが非常に美しい。
セパージュはソーヴィニヨン・ブランを主体に、セミヨンが寄り添う典型的なボルドー・ブランの構成。飲めばすぐに分かるはずです。
面白いのは温度変化です。少し冷やし気味で提供すると、キリッとした柑橘の輪郭が前に出る。そこからグラスの中で温度が上がるにつれて、セミヨン由来の柔らかさとほのかな蜂蜜のようなニュアンスが顔を出してくる。この“変化の幅”こそ、良いボルドー・ブランの証です。
料理との相性はシンプルに白身魚のカルパッチョや、軽く火を入れた帆立。あるいは、少し意外かもしれませんが、塩だけで仕上げた鶏のグリルにもよく合う。ポイントは“余計なソースをかけないこと”。このワインは、素材の輪郭をきれいに引き出すタイプです。
特別な日のために取っておくのもいいですが、むしろ何でもない夜に開けてほしい。John LewisのJazz Pianoでも聴きながら、ゆっくりと。
ぜひ一度、グラスの中のボルドー ブランと向き合ってみてください。
きっと、少しだけワインとの距離が変わるはずです。